田野崎文さんとの2Days。
共演を重ねるたびに本質に迫っていような感覚。
音の隙間の密度が濃くなっていくような、そんなライブだった。
1日目は札幌の喫茶アイビィ。
歴史のある建物とそこに集まる人。近所に素敵な場所があって嬉しい。
今回書き下ろした文さんとの共作を初披露した。この曲は鳥が自由に羽ばたいて旅をするようなイメージでメロディを書いたのだが、そのことは文さんには伝えず音だけを送っていた。その音を聴いて文さんが書いた詞はまさに翼を広げて羽ばたくようなストーリーだった。音だけで伝わるんだなとひとり嬉しくなっていたが、肝心の文さんにはそのことを言わないまま本番を向かえた。
ライブのMCで初めて僕のイメージを話したのだが、文さんも驚いていた。不思議と音だけで伝わるんだね。しっかりキャッチしてもらえたことが嬉しかった。この曲が良かった言ってくれる方もいてトライして良かった。
文さんとのライブは出来上がったものを目指すのではなくその瞬間の最高を作る、そんな感覚が一緒にやっていて楽しいんだと思う。
2日目は厚真町の此方。厚真町は初めて。
お店に向かう途中も補修工事をしていたり、復興のさなかにあると実感する。
店内は素晴らしい響きだった。リハでギターを鳴らした瞬間に今日のライブはうまくいくと直感した。文さんの歌が乗るとあまりの良さに自分が感極まって弾けなくなるんじゃないかと思うくらい。
此方のお二人の丁寧な仕事に背筋が伸びる思い。パンの形の美しさに感動するなんて初めてだ。本番前に店内をウロウロ歩いたが整理された美しい空間だった。
本番も柔らかく響く空間に本当に幸せな時間だった。これはちゃんと録って形にしたいよねと思わずMCで言ったけど実現したいね。曲書かなきゃ。
素敵な出会いをありがとう。